【薬剤師国家試験 第111回 問31】呼吸を動かす脳に直接働く薬はどれ?|やさしく解説

監修久松 賢三ウェルズ家庭教師センター センター長プロフィール
最終更新: 2026-10-06

第111回薬剤師国家試験(2026年実施)の必須問題・問31です。まずは答えを見ずに、自分ならどれを選ぶか考えてみてください。

問題(第111回 問31)

延髄の呼吸中枢を直接刺激して、呼吸を促進させるのはどれか。1つ選べ。

  1. チペピジン
  2. オキシメテバノール
  3. レバロルファン
  4. フルマゼニル
  5. ジモルホラミン

何を聞いている?

呼吸は、脳の「呼吸の司令塔」(延髄の呼吸中枢)が「吸って・吐いて」と休まず命令を出すことで続いています。この問題は「その司令塔を直接はげまして、呼吸を強くする薬はどれ?」と聞いています。

正解

正解

5 ジモルホラミン

手術の麻酔が残っていたり、薬を飲みすぎたりすると、司令塔の命令が弱まり、呼吸が浅く遅くなります。立て直す方法は2つあります。原因になった薬の効き目を打ち消す方法(拮抗薬)と、司令塔そのものを直接はげます方法(呼吸促進薬。呼吸興奮薬ともいいます)です。ジモルホラミンは、延髄の呼吸中枢を直接はげます呼吸促進薬(呼吸興奮薬)です。

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選択肢を1つずつチェック

✕選択肢1

書いてあることチペピジン

本当はせき止め(中枢性鎮咳薬)です。せきの命令をしずめる薬で、呼吸の司令塔をはげます薬ではありません。

✕選択肢2

書いてあることオキシメテバノール

本当はこれもせき止め(麻薬性鎮咳薬)です。呼吸を強くする薬ではありません。

✕選択肢3

書いてあることレバロルファン

本当は強い痛み止め(麻薬性鎮痛薬、オピオイド)で弱まった呼吸を、その効き目を打ち消して戻す薬(オピオイド拮抗薬)です。司令塔を直接はげますわけではありません。

✕選択肢4

書いてあることフルマゼニル

本当は睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン系薬)の効き目を打ち消す薬(ベンゾジアゼピン受容体拮抗薬)です。これも司令塔を直接はげます薬ではありません。

○選択肢5

書いてあることジモルホラミン

本当は延髄の呼吸中枢を直接はげまして、呼吸を強くする呼吸促進薬(呼吸興奮薬)です。これが正解です。

ひっかけポイント

3と4も、結果として呼吸が戻ることがあります。でもそれは「原因の薬を打ち消した」(拮抗した)からで、「直接はげました」わけではありません。

これだけ覚えよう

呼吸を戻す方法は2つ。「原因の薬を打ち消す」拮抗薬(レバロルファン=オピオイド拮抗、フルマゼニル=ベンゾジアゼピン拮抗)と、「司令塔を直接はげます」呼吸促進薬(呼吸興奮薬)のジモルホラミン。

ことばメモ

ことばやさしい意味
呼吸の司令塔(延髄の呼吸中枢)脳の一番下で、脊髄につながる部分(延髄)にあり、呼吸の命令を出す部分です。
拮抗薬受容体にくっついて、ほかの薬や物質の効き目を打ち消す薬です。

出典:厚生労働省ホームページ「第111回薬剤師国家試験問題及び解答」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成。問題文・選択肢の文言は原文のとおりに転記しています(PDFの下付き・上付き文字は再現し、改行位置や字組みは当ページ用に組み直しています)。正解の番号は厚生労働省が公表した正答に基づきます。解説は当サイトが独自に作成したもので、国が作成・確認したものではありません。

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