高校物理をやっていない薬学部生へ:模試0点から得点源にした立て直しの実例

監修久松 賢三ウェルズ家庭教師センター センター長プロフィール
最終更新: 2026-08-19

高校で物理を選択していないのに、薬学部に入ったら物理・物理化学の講義が始まってしまった——この状況は珍しいことではなく、正しい順番で高校範囲から立て直せば、模試0点からでも得点源に変えられます。実際に当センターの個別指導では、模試の物理が0点だった薬学部生が70点台まで伸び、卒業試験・国家試験にストレートで合格した実例があります。

この記事では、実際にあったご相談の中から「物理0点からの立て直し」の実例を3つ紹介し、未履修者がどこまで戻って何をやり直せばよいかを整理します。

薬学部で物理につまずく人の大半は「高校物理未履修・生物選択」

薬学部の入試は、多くの大学で理科が「化学+1科目選択」です。生物を選んで合格した人は、高校物理をほとんど、あるいはまったく勉強しないまま入学します。ところが入学後には物理学・物理化学が必修として待っていて、熱力学・反応速度論・放射化学など、高校物理の力学やエネルギーの考え方を前提にした内容が一気に始まります。

つまり「大学の授業についていけない」のではなく、そもそも前提となる高校範囲が積まれていないだけ、というケースが大半です。ここを「自分は物理のセンスがない」と誤解して諦めてしまうのが、いちばんもったいないパターンです。センスの問題ではなく、抜けている範囲を埋める問題なので、やり方さえ合っていれば取り返せます。

実例1:7月の模試で物理0点→高校物理の再構築で30→50→70点台

実際にあったご相談です。薬学部6年生の方で、高校時代から物理を避けて通ってきた結果、国家試験対策の模試で物理が0点。全問不正解という結果に、本人の自信も大きく崩れていました。

指導ではまず、国試の過去問ではなく高校物理の再構築を最優先にしました。特徴的だったのは「公式を暗記しない」こと。力学の公式を一行ずつ自分の手で導き直す練習を繰り返し、そのうえで毎回タイムアタック形式の演習を行って、計算の「型」を体に定着させました。

結果、模試の物理は30点台→50点台→70点台と段階的に上がり、最終的には卒業試験・国家試験ともにストレートで合格しています。詳しい経緯はこちらの指導実績で紹介しています。

実例2:高校物理もあいまいな状態から、図の読み方と「型」で得点源に

もう一つ、同じく模試で物理0点だった方の実例です。この方は高校レベルの物理自体があいまいで、専門の問題をどう対策すればよいのか見当もつかず、勉強全体への希望を失いかけていました。

指導では「基礎から再構築しよう」という方針のもと、高校範囲の考え方を丁寧に立て直すところから始めました。ここでも公式の丸暗記はせず、導出の過程を自分で考える作業を軸にしています。加えてこの方の場合は、問題文に付いている図を正確に読み取る練習と、類似問題の反復で「解く型」をつくることに時間をかけました。

その結果、以前は手も足も出なかった問題を制限時間内に解き切れるようになり、物理はむしろ得点源に変わりました。物理が安定すると模試全体の成績も上向き、勉強への手応えそのものが戻ってきたそうです。詳細はこちらの実例をご覧ください。

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実例3:物理化学が壊滅・模試150点台からの国家試験合格

物理単体ではなく、物理化学ごと崩れてしまった例もあります。国家試験に不合格となり、内定先から「1年以内に合格できなければ内定取消」という条件を提示された既卒の方でした。独学で挑んだ模試は総得点150点台で、特に物理化学は問題文の意味すら取れない状態でした。

指導ではチェックテストで弱点を分類したうえで、週単位の学習スケジュールを組み、物理化学は「公式を意味から理解する」方式に切り替えました。公式がなぜその形になるのかを導出から押さえると、初見の問題でも式を組み立てられるようになります。模試の得点は着実に上がり、翌年の国家試験に合格して正式入社を果たしています。経緯はこちらで紹介しています。

なお、基礎の抜けを埋めてから過去問演習に入るという流れは、物理に限らず有効です。半年遅れの秋入学で基礎が抜けていた6年生が、逆流復習と過去問スプリントで国試258点(物理正答率71%)を取った実例もあります。

未履修者の学び直し手順:どこまで戻るか・導出主義のやり方

3つの実例に共通するのは、「大学の教科書ではなく高校範囲まで一度戻る」「公式は暗記せず導出する」「型ができたら時間を計って反復する」の3点です。独学で進める場合の目安を整理すると、次のようになります。

段階やることポイント
1. 戻る範囲を決める高校物理の力学(力・エネルギー・仕事)と熱、気体の性質まで戻る波動・原子分野は物理化学・放射化学で必要になった時点で拾えば十分
2. 公式を導出する公式を見たら、教科書を閉じて自分の手で導き直す導けない公式は「まだ理解していない」サイン。暗記でごまかさない
3. 図を読む練習問題の図から、何が与えられ何を問われているかを言葉にする物理の失点の多くは計算ではなく設定の読み違い
4. 型を作って反復類似問題を繰り返し、解く手順を固定化する手順が固まったら時間を計り、制限時間内に書き切る訓練へ

特に大事なのは2の「導出主義」です。物理化学の公式は数が多く、暗記で乗り切ろうとすると模試のたびに忘れて振り出しに戻ります。導出を一度自分の手で通しておくと、忘れても再現でき、初見の問題にも式を組み立てて対応できます。時間はかかるようで、結局これが最短ルートです。

科目としての物理化学の勉強法(単元ごとの優先順位や過去問の使い方)は、物理化学の勉強法の記事で詳しくまとめていますので、あわせて参考にしてください。

独学で行き詰まったら:物理の個別指導・無料相談

高校物理の学び直しは、範囲の絞り方と導出のチェックを一人でやるのが難しい分野です。「どこまで戻ればいいのか分からない」「導出が合っているか確認してくれる人がいない」という場合は、薬学部の物理・物理化学に対応できるプロ家庭教師が、現状の模試結果から戻るべき範囲を特定し、実例と同じ手順で立て直します。模試0点からでも間に合った例は上記のとおりです。まずは無料相談で現在の状況をお聞かせください。

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