薬学部の卒業研究・卒論が進まないときの対処法|相談と両立の手順

監修久松 賢三ウェルズ家庭教師センター センター長プロフィール
最終更新: 2026-09-28

薬学部の卒業研究が進まない。実験を繰り返しても結果がそろわず、卒論の締切や国家試験の勉強も気になる。そんなときは、研究室にいる時間を増やす前に、どこで作業が止まり、何を指導教員と決める必要があるかを整理しましょう。

実験の結果待ち、データの解釈、卒論の文章化、実務実習との日程調整は、それぞれ対処が異なります。ここでは、手元の資料から現状を整理し、教授・指導教員に相談して次の作業へ進む手順を紹介します。

卒業研究が進まない原因を、作業ごとに分ける

まず、提出要項や研究室からの案内を開き、卒論・要旨・発表資料の締切と、指導教員に原稿を見てもらう日を確認します。提出日だけで予定を組むと、修正する時間を確保できません。提出するものと確認を受ける時期を分けて書き出してください。

次に「卒研が終わらない」という一つの悩みを、具体的な作業に分けます。次の表を使い、自分に当てはまる行から相談の準備を進めましょう。

止まっているところ手元で整理すること教員と決めること
実験・測定実施条件、得られた結果、機器や試料の待ち状況再実験の優先順位と次に試す条件
解析・考察説明できる図表と解釈に迷う点比較の方法、どこまで結論に含めるか
文献調査調べた範囲、参考文献、まだ答えられない問い調査範囲と読む文献の優先順位
卒論の執筆見出し案、書けた部分、空欄の理由先に確認してもらう章と提出順
日程の両立実習、研究室の予定、試験日研究の作業日と途中確認の日

「結果が出ていない」と「何もしていない」は分けて考えます。うまくいかなかった条件も、次の判断に使うための情報です。実施したことを記録から拾い直すと、相談で伝えるべき内容が見えてきます。

教授・指導教員への相談は、途中の資料を持っていく

完成を待たず、事実と質問を分けて伝える

相談用の資料は、きれいに仕上がっている必要はありません。「研究の目的」「実施したこと」「現時点の結果」「困っている点」「相談して決めたいこと」を短くまとめます。元データや実験ノートの参照先も添えると、教員が条件を確認しやすくなります。

たとえば相談文は、「同じ条件で実施した測定結果をまとめました。ばらつきの原因を判断できず、次の条件を決められていません。結果の見方と再測定の優先順位について相談したく、面談の時間をお願いできますか」のように、何を見て、何を決めてほしいかまで書きます。

面談の最後に、次の作業を言葉にする

相談が終わったら、自分が次にする作業、教員の確認を待つ事項、次回の確認日をメモにします。「まずこの図を整理し、その後に追加測定の要否をご確認いただく、という進め方でよいですか」と言葉にして、認識をそろえましょう。

指示が抽象的で動けないときは、自分なりの案を添えて確認します。「考察を深める」で止まったら、「先行研究との違いを比較する方向か、実験条件の影響を検討する方向か」と尋ねると、作業に落とし込みやすくなります。

実験が遅れたら、再実験と卒論の作業を整理する

同じ実験を繰り返す前に、比較できる記録をそろえる

期待した結果が得られないときは、実験日、試料、操作条件、測定条件、気づいた点を並べ、どこが同じでどこが違うかを確認します。複数の条件を一度に変えると原因を追いにくくなるため、次に変える条件は指導教員と相談して決めましょう。

機器の予約や試薬の到着を待っている場合は、利用可能な時期を確認し、その間に進められる作業を分けます。既存データの整理、方法の記述、文献の整理など、待ち時間にも着手できる部分を予定に入れておきます。

締切が近いときは、研究範囲の判断を相談する

追加実験を続けるか、手元の結果をどうまとめるかは、研究の目的と提出までの時間を並べて相談します。「間に合いますか」だけでなく、「この結果まで整理できています。追加実験と原稿作成のどちらを先に進めるべきか、ご相談したいです」と現状を示してください。

望んだ結果に合わせてデータを省いたり、条件を後から書き換えたりせず、元の記録を保って整理します。予想と異なる結果についても、観察できた事実と、まだ説明できない点を分けて教員に見てもらいましょう。

個別相談|薬学部卒業 家庭教師センター 卒研と並行する勉強の進め方を、一緒に整理する
卒試・国試の学習計画を、今の予定に合わせて。 くわしく見る →

卒論が書けないときは、図表と方法から着手する

卒論を最初の一文から順に書こうとすると、緒言で止まってしまうことがあります。まず指定の書式で見出しを置き、手元の資料から書ける部分に着手しましょう。実際に行った方法や、得られた結果の図表から始める進め方もあります。

  • 方法:実験ノートを見ながら、実際に用いた条件と手順を記述する。
  • 結果:図表に題名、単位、条件を付け、読み取れる事実を文章にする。
  • 考察:結果から考えられること、先行研究との共通点・相違点、まだ判断できない点を分ける。
  • 緒言:研究の背景と、今回明らかにしたい問いをつなぐ。

図表は貼り付けて終わりにせず、「この図から何を伝えたいか」を一文で書いてみてください。説明できない部分は、解析や研究目的を確認するための質問として残します。方法と結果を先に教員に見てもらうと、考察を書く前に確認すべき点も整理できます。

参考文献は、読んだ時点で書誌情報と参照箇所を控えます。他の論文の文章をそのまま自分の文章にせず、引用部分と自分の説明を区別し、出典を付けてください。文献を中心にまとめる研究では、教員と合意した問いに沿って、各文献の対象・方法・結論を整理してから章立てを検討します。

実務実習・国試対策と並行できる予定に組み直す

実務実習、研究室の活動、卒業試験、国家試験の勉強を別々に計画すると、同じ時間に予定が重なりがちです。動かせない予定を一つのカレンダーに入れ、そのあとに研究と勉強の作業を割り当てます。

作業は「時間」だけでなく「終えるもの」で決める

「卒論を進める」では、着手する場所が曖昧です。「結果の図に単位を入れる」「方法の測定条件を記述する」「教員に質問を送る」まで小さくすると、短い空き時間にも取りかかれます。まとまった時間が必要な実験と、途中で区切れる執筆・復習を分けておきましょう。

国試対策も「今日の勉強時間を全部取り戻す」と詰め込まず、解いた問題の誤答理由を確認するなど、続ける作業を決めます。研究の予定が変わった日は、できなかった分を翌日にすべて足すのではなく、締切と優先順位を見直してください。

実習期間と研究室の予定が重なる場合は、必要な参加日や連絡方法を事前に確認します。実習と学習の予定を整理する手順は、下の関連記事でも紹介しています。

一人で抱えず、相談先と次の作業を決める

指導教員との相談が進まない場合は、研究室内で相談できる別の教員や、学科の担当窓口に相談方法を確認します。先輩には資料の整理や準備の仕方を聞き、研究の方針・評価・提出条件は担当教員や大学の窓口に確かめる、と役割を分けると話を進めやすくなります。

教員とのやり取り自体が負担になっているときは、日時、伝えた内容、返答、困っていることを整理し、学生相談窓口など学内の相談先につなげましょう。相談の目的は、今の状況を共有し、研究に取り組める条件を整えることです。

卒研に時間を取られ、基礎科目や卒試・国試の勉強が止まっている場合は、学習面の相談も分けて進められます。薬学部卒業 家庭教師センターでは、センター担当とプロ家庭教師の二人体制で学習を支えます。研究の方針は指導教員と確認しながら、並行する勉強の優先順位や基礎のつまずきを相談してください。

今日の作業は、提出物と締切を確認する、止まっている点を書き出す、相談したい内容を教員に伝えることから始めましょう。研究全体を一度に解決しようとせず、次に進める作業を一つ決めることが出発点です。

薬学部専門・オンライン個別指導独学でつまずいたら、プロと一緒に立て直しませんか?
学習計画づくりを、マンツーマンで。くわしく見る →