薬学部つらい 学び方がわからない。——毎日つづくやり方でいこう

薬学部は、覚えることも課題もたくさんあります。「続かない」「やる気が出ない」——そんな日があって当たり前です。

大事なのは、量を増やすことよりも、少しでも「毎日つづく」形にすること。ここでは、むずかしい言い方を抜きにして、だれでもできる習慣づくりだけをまとめます。

要点:勉強が続かないのは、意志が弱いからではありません。「時間」「場所」「中身」「記録」「休み方」の5つを先に決めてしまえば、毎日3分だけでも続けられます。合言葉は「小さく・毎日・おなじやり方」。量より連続を大切にしてください。

まず決めること

  • 時間:毎日おなじ時刻に(例:夜9時)。
  • 定位置(場所):いつも同じ「スタート場所」で始める(例:机の右側に座ったら3分だけ声に出す)。
  • 中身3分・ことば3つ・声に出す
  • 記録:終わったらカレンダーに○をつけるだけ。
  • お休みルール:1日休んでもOK。ただし2日つづけて休まない

合言葉は「小さく・毎日・おなじやり方」。量より連続を大切にしてください。

「定位置(場所)」って?

毎回同じ場所で始めると、体と脳が「ここに座ったら3分やる」と覚え、迷いが減って自然に手が動きます。使える例は、自宅机の右半分、リビングの同じ椅子、図書館の同じ席列(空いてなければ窓側ゾーン)、通学中は同じ車両付近、デジタルなら同じアプリの同じページを開いてスタート、といったやり方です。

毎日の3分メニュー

  1. 3分:ノートを見ずに、言える言葉を3つ声に出す(薬理・生化・薬剤などから)。
  2. それぞれに口頭で1行説明をつける(「何のこと?」「なぜ大事?」のどちらかを一言で)。
  3. ○印:終わったらカレンダーに○だけつける(記録は1秒)。ここまでで終了です。余力がある日は+5分で計算1問だけ足してもいいでしょう。

このやり方は、思い出す練習(想起)と間をあけた復習が土台になっています。

(例)科目べつの「声だけサンプル」

  • 薬理:受容体=薬がスイッチを入れる場所/作動薬=そのスイッチを入れる薬/拮抗薬=スイッチをふさぐ薬
  • 生化:解糖系=ブドウ糖からエネルギーを作る道/ATP=細胞のエネルギーのお金/酵素=反応を速くするたんぱく質
  • 薬剤・物化(計算系):溶解度=その温度で溶けていられる上限/放出速度=製剤から薬が出てくる速さ/半減期=血中濃度が半分になる時間
  • 総合演習(横断):薬物動態=薬が体に入ってから出るまでの動き/薬力学=薬が体に与える効果の仕組み/有効域=効いて安全な濃度の範囲

「毎日」を助けるコツ

  • くっつける:夕食のあと、歯みがきのあとに3分。
  • もしもプラン:もし夜が忙しいなら、寝る前に「言葉3つ」だけ。
  • ゼロにしない:時間がない日は言葉1つでも○。
  • 週いち見直し:5分で「できた/まだ」をチェック。「まだ」は来週の同じ時刻に予約する。

くっつける=アンカー、もしもプラン=実行意図、ゼロにしない=非ゼロデー。どれも習慣づくりの研究で効果が確認されている考え方です。

つまずいた日のリスタート(5分でOK)

  1. 3分:ノートを閉じて、言える言葉を声に出す(沈黙してしまってもOK、出た分だけ○)。
  2. 2分:該当の段落だけ読む。今日はこれで達成です。明日ふつうに戻せば大丈夫です。

心のケアもいっしょに

  • 比べない。見るのは自分の○印だけでいいです。
  • 2週間以上、眠れない・食べられない・涙が止まらない状態が続くなら、学務・学生相談・保健管理センターへ相談してください。
  • 助けを借りるのは弱さではありません。薬学部は長い道のりです。伴走があると続けやすくなります。

まとめ

  • 「時間・場所・中身・記録・休み方」の5つを先に決めることで、毎日つづけやすくなります。
  • 毎日のメニューは3分・ノートを見ずに言葉3つを声に出すだけ。終わったらカレンダーに○をつけて終了。
  • 夕食後や歯みがき後にくっつける、忙しい日は「もしもプラン」で言葉3つだけ、ゼロにしない——この3つのコツで継続率が上がります。
  • つまずいた日は3分+2分のリスタートだけで十分。今日の分は達成、明日ふつうに戻せば大丈夫です。
  • 比べるのは他人ではなく自分の○印だけ。2週間以上つらい状態が続くときは、学務・学生相談・保健管理センターなど周りに頼ってください。

参考リンク

本文で紹介した考え方の出典です。