薬学部生化学対策|短時間で点が取れるやさしい勉強法
この記事は「薬学部生化学対策」を探している学生向けに、最小限で効果が出る学習法だけをまとめたガイドです。忙しいあなたが毎日続けられる実践法を中心に、すぐ使えるチェックリストも付けました。
この記事の結論(まずこれをやる)
- 大きな流れを一度で掴む:解糖系 → クエン酸回路 → 電子伝達系
- 重要な“分岐点”を10個に絞る(そこを深める)
- 短時間の問題演習+間隔をあけた復習を続ける(翌日・3日後)
はじめに:忙しいあなたへ
生化学は「覚えることが多い」と感じる人がほとんどです。でも、やることを絞れば効率よく点が取れます。全部やる必要はありません。まずは“核”を押さえて、家庭教師や授業で補強していきましょう。
まず何を優先するか(学生に効く順)
- 主要経路の出発と終わりが説明できること(例:グルコース → ピルビン酸 → CO₂ + H₂O)
- 最重要中間体(例:グルコース-6-P、ピルビン酸、アセチルCoA)を短く説明できること
- 補酵素の役割(NAD+/NADH、ATP、CoA)を理解していること
- 臨床でよく問われる点(酵素欠損症や薬の代謝)を1つ押さえること
すぐに使える勉強サイクル(毎日15〜30分でOK)
- 5分:章の図をざっと見る(今日のターゲットを決める)
- 10分:小問を5〜10問解く(できなかった問題に印)
- 5〜10分:印つけ問題だけ解説を読み、重要語句を1行メモ
→ 翌日と3日後に印つけ問題だけ解き直す(忘れにくくなる)
主要トピックの短いまとめ(試験で話せるレベル)
- 解糖系:グルコースを短時間でATPに変える経路。
- クエン酸回路(TCA):アセチルCoAを回し還元当量(NADH)を作る。
- 電子伝達系:NADHの電子で膜をまたいだプロトン勾配を作り、大量のATPを合成する。
- NAD+/NADH:電子の受け渡しをする通貨。酸化還元状態で代謝の流れが変化する。
- 補酵素(CoAなど):酵素の“相棒”。名前より「何を運ぶか」が大切。
CBT・定期試験・国家試験の短期対策
- CBT:主要経路の「出発→中間→生成物」を確実に。
- 定期:授業で強調された箇所を押さえる(律速酵素・補酵素)。
- 国家試験:生化学を薬理や病態とつなげて説明できることが重要。
チェックリスト(自分で○×)
- 主要経路を白紙で再現できるか
- 重要中間体の役割を一言で説明できるか
- NAD+/NADHの意味が言えるか
- 代表的酵素欠損症や薬物代謝の基礎が一つ説明できるか
よくあるつまずきと簡単対処法
- 覚えられない → 重要10項目だけリスト化して毎日声に出す(5分)
- 図が描けない → 教科書図を色ペンでなぞる(10分)
- 臨床につながらない → 添付文書や症例を1件調べて、どこが関係するかメモする
すぐ使える短いチェックリスト
- 主要経路(解糖/TCA/電子伝達)を白紙で書ける
- グルコース-6-P、ピルビン酸、アセチルCoA を説明できる
- NAD+/NADH の意味を一文で言える
- 代表的な酵素欠損症を1つ説明できる
参考リンク(名前とURL)
- 薬剤師国家試験 出題基準(厚生労働省):https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/H28kizyun.pdf
- 薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂):https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001198015.pdf
- 薬学共用試験センター CBTサンプル問題:https://www.phcat.or.jp/cbt/sample/
- KEGG PATHWAY(代謝マップ):https://www.genome.jp/kegg/pathway.html
- NCBI Bookshelf Biochemistry(無料テキスト):https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK21154/